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会席日本料理 華家 ブキビンタン

日本料理の「華家」。
実は以前から名前は知っていたものの、同じ経営の古くからある日本料理店はかなりローカライズされた店ではっきり言って美味しくなかった。
なので、アソコと同じ経営じゃあどうよーって、行く気にならなかったのが正直なところ。
とは言え背に腹は代えられない現状でトライしてみたわけだ。

 実際のところ、こちらの料理人さんはとても素敵だと思う。
同じ経営の中でも一番本格的な日本料理を標榜しているらしい。

パビリオンのすぐ西隣、グランドミレニアムホテルのグランドフロア。
★3.0

大阪で修業された料理人さんは楽しく気持ちのいい方だし、なんと言っても「唐墨茶漬け」として出されたお出汁がきちんとしていて、裏方さんも含めて腕のある料理人さんが揃っておられるのが分かる。
さらにデザートが素晴らしく丁寧な和のデザート。アイスクリームもケーキも日本のパティシェの、甘すぎず品の良いお味。

にもかかわらず、お★3.5かなあ…となってしまうのは、もう料理人さんの腕前の問題ではなく「海外のホテルで、日本料理店と称する店が期待されるものを提供せざるを得ない」と言う、いわば十字架ですな。
その意味で、私が決して言及しないKLの一流ホテル内にある日本料理店さんたちはみんな同じ十字架を背負っている。可哀想なことに。

例えば。

マグロ、いいものが入らなくても期待されてるから出さざるを得ない。(刺身全般にエッジがユルい、土曜日とは言え。)

天ぷらも、ぬるくてボンヤリしたヤツとりあえず出さざるを得ない。

せっかくおいしく焼いた鰆に、値段を高くするためだけの賑やかしのウニ、載せざるを得ない。

出汁だけで十分いただける茶漬けに、これまた値段を高く見せるためだけの銀箔ちりばめざるを得ない。

昭和の、どっかの温泉大規模旅館の宴会料理ですかーってデコ。
味の分かる日本人にとっては鼻白む無用のお飾り。

料理人さんだってこんなもの出したくはないだろう…と思うザンネンなコース構成の合間合間に、料理人さんの技が光る一品があり、料理人さんの気持ちを考えたらこっちが悲しくなってしまう…。


大丈夫。いつかきっと海外でだって本物の和食の味を分かる人たちが徐々に増えるからね。

…と言うことで外国人に、盛り付けも華やかな日本料理を目で見て喜んでもらうには、ちょうど良いかと思う豪華料理の数々。



日本人の私としては、この無駄を全部そぎ落としてその分お金をかけるポイントを変えてくれれば、素晴らしい腕が奥底に隠されてると思った。


頑張れ!料理人さん!





by omoutsubo-bar | 2016-09-24 23:15 | KLレストラン 都心 | Trackback | Comments(0)


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