全て片付いた。
つぶさんの診察券を処分して、アニコムも解約して。
お部屋は全てきれいに掃除して。
洗濯を終えたいたちタオルも全部片付けて。
埋葬まで終えたので、思う壺ダンナも仕事に出かけて行った。
今は、ひとりぼっちになってふて寝しているおむと、つぶの遺影とつぶのお花と私で、思い出の整理をしよう。
お星になりたてのつぶは先輩お星のおむと一緒に今頃はつぷおむの木の周りで追いかけっこをしているけど、暗くなったら寒いからおうちに戻ってきなさい。
以前、ニンゲンの子供が二人いるお母さんに「どっちが可愛い?」と聞かれて、「どっちも。全く優劣なんてない。」と答えたら、「うそー。」と言われた。
よほど信じられないらしく、何度も何度も確認した挙句、彼女は、「子供たちには言えないが、はっきりどちらの子の方がかわいいと言う違いがある。」と言う。
でも私は、きれいごとを言うわけではなくて、ほんとにほんとにどのコも分け隔てなく可愛い。
もちろん、兄おむよりつぶの方が賢いとか、兄おむは誰よりも「顔」は可愛いとか、弟おむはとても気立てが優しいとか、それぞれの個性はあるが、全員全く同じだけ可愛い。
正直に自分の子の可愛さに違いが有るといった彼女が取り立てて冷血な人なのではなくて、歴史上の人物にもよく出てくるとおり、違いってあるんだろう。
でも動物の場合は多分、ニンゲンほど明確に性格の違いがあるわけではないし、ニンゲン語を話すわけでもないから、「言うことを聞かなくて可愛くない」とか「憎まれ口を叩いて可愛くない」なんてことが起こらないのだろう。
みーんなみーんな、ものすごく可愛い。
でも、今回のペットロスからの回復は兄おむのときより格段に早いと思う。
それは可愛さの差ではなくて、覚悟の時間とやり残し感の違いだと思う。
もしかしたらあの子達のために流す涙の総量は同じかもしれない。
兄おむの死はまったく青天の霹靂だったので、亡くなってから後に毎日泣き続けた。
つぶについては、平均寿命の6歳を越えてから時々は近い将来の別れを想像して泣いたし、特に昨年11月末の肝臓腫瘍の発覚以降は何度も何度も泣いてきた。
兄おむを亡くした後は何日経っても「きのうの今頃はまだ…」「先週の今日は…」と振り返ってばかりだったけど、今回は大丈夫そう。
きのうだって、ちょっとしたテレビ番組を見て笑うこともできたし。
さびしそうなのは弟おむ。
この半年間は足の弱ったつぶでは遊び相手にならなくて、いつだってひとり遊びをしていたけれど、それでも長時間走り回っていた。
ところがきのうも今日も、ひとりで放牧場にいると、すぐにハンモックに戻って寝てしまう。
25日に妹つぶをお迎えしに行くことが決まったから、それまでは我慢してね。おむ。
お星のつぶさんが選んでくれたコが妹つぶって名前でやってくるからね。
今日はこうやって、思い出を整理しながら過ごそうね。